いらっしゃいませ。ここは…ともう御存じのようですね

私はこの存在を管理するモノです。

私の名前ですか

そうですね、それでは私の事は「blue box」と御呼び下さい

この空間に存在する全てのモノは「blue box」なのです。

はい、なんでございましょう。

私の外見についてでございますか。

魚のようだ、とおっしゃる方もいられますし、

鳥のようだ、とおっしゃる方もいらっしゃいます。

私自身いつからこのような外見をとっているのか判りませんので

明確なお答えは致しかねます。

ただ、一つ判っている事は、私は「blue box」と共に在り続ける、と云う事です。

そんなに悩まないで下さい

アナタを困らせる為に私がいる訳ではないのですから。

他にも何かお聞きになりたい事が。何でこざいましょうか。

腕の宝石についてですか。

「人魚姫」と云うお話を御存じでしょうか。

そうです、王子を助け、恋をし、思いを伝えられずに海の藻屑となった人魚のお話

あのお話には別のエピソードもあるのです。

自分を助けた人魚に恋をした王子のお話。

その人魚は美しい声と容姿を持ち幻想的な姿だったと云います

人魚を一目見て恋してしまった王子は周りの反対を押し切って

とうとう人魚の元へとやってきてしまうのです。

しかし王子は人間、深く、青い海の中では暮らせません。

それでも人魚と一緒にいる事を願った王子は魔女に願います

どうか、いつまでも一緒にいる事が叶いますように

王子の真なる願いに心を動かされた魔女は王子の姿を一つの美しい宝玉に変えました。

深く、どこまでも深く青い宝石。

「blue box」に

そして王子は管理者である人魚と共に時を紡ぐ事となったのです。

それは私の事だと、おっしゃるのですか。

さあ…どうなのでしょうね

真実は常に一つでございますから時が来れば嫌でも解ります。

…どうやらアナタ様は「blue box」になりえないようですね

アナタ様は私の助力などございませんでも大丈夫みたいですよ

ココにいつまでも滞在するのは御自身の為によくありません

お帰り下さいませ。

私共「blue box」はいつでも御来訪をお待ちしております。

来訪の仕方が解らない、と

何をおっしゃっているのですか

扉は常にアナタ様の側にございます。

それに気付くか、気付かないかはアナタ様次第。

お時間のようですね

それではアナタ様に幸多からん事を…。

気を付けてお帰り下さい