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この音は?
一通り今日の授業を終え、寮に帰ろうと思っていた矢先その音を捉えた。
「ねぇ、これって?」
もしかしてピアノ?
でも何故ピアノの音が?しかも結構上手い。
「誰が弾いてるのかしら?」
莫大な量の教科書が入った鞄を勢い良く持ちハーマイオニーは呟く。
「なぁこれ何処から聞こえてくるんだ?」
ロンの言葉に辺を見回し、音源を特定しようと試みるが校舎に反響してしまって何処から聞こえて
くるのか判らない。
疑問はつのるばかり。
誰が弾いているのか。
何故マグルの楽器がホグワーツにあるのか。
綺麗で、どことなく物悲しい音色
曲は弾き手の心を現すというけれど、これを弾いている人は悲しいのだろうか?
「ハリー、どうしたの?ぼーっとして」
「え!?いや、なんでもないよ…ただ綺麗な曲だな、と思って」
「そうよね〜。こんなに綺麗な曲を弾ける人ってきっと心も澄んでいて……」
ハーマイオニーがうっとりとした目で言葉を綴る。
僕にも思い浮かぶ顔はあったけど彼女の姿を見たら言えなくなってしまった。
何故思い浮かんだかは判らないけれど、少なくとも彼女の描く人物像とは真逆の人間だった。
もし弾いているのがあの人だとしたら?
まさか……
ありえない
「なぁ、この音ってスリザリンの方から聞こえてこないか?」
いわれてみればそんなような気もする…
「これ弾いてるのがドラコだったら大笑いなんだけどな!」
「やめてよロン!折角の音楽が台無しになるじゃない!」
いつもの二人の喧嘩を横目に僕は音源を捕らえようともう一度耳を澄ました。
……確かにスリザリンの方から聞こえてくるような気がする。
「僕行ってみる」
「ええ!?」
二人の制止を振りきり、僕は駆け出した。
地下室に向かって
幸運な事に地下室に続く階段に辿り着くまで誰とも会わなかった。
音がだんだん大きくなっていくのは予感が当たっていた証拠。
階段を一段一段踏み締めながら彼の私室へと向かう。
心臓が壊れそうな程早鐘を打っている。なんだか悪い事をしているみたいだ。
彼の部屋の前まで来ると微かにドアが空いていた。
だから音が漏れだしていたのか、と1人納得し大きく息を吸い込む。
息を止めて、空いている扉の隙間から中を盗み見た。
一瞬、本当に息が止まったかと思った。
ピアノを弾いている彼の姿はいつもと変わらない渋面だけど…その姿は普段からは全然想像もつかなくて。
思わず、ほう……とため息をついてしまった。途端、ピアノの音が止まる。
まずい、きっとばれたに違いない。
無駄な抵抗とは知りつつも扉の影に隠れてみた。
「………出て来い」
低く、威圧感のある声…。
手のひらに滲む汗を無理矢理拭って僕は扉を開けた。
「人の部屋を覗き見るとは良い趣味をお持ちだ。ミスター・ポッター」
「………すみません」
ここで音が聞こえたもので…等と口答えしようものならグリフィンドールは10点減点!
の声が飛ぶ事は目に見えている。謝る他に道は無かった。
「いつまでそこに突っ立っているつもりだ。中に入りなさい」
「はい……」
後ろ手に扉を閉め、スネイプの方に歩み寄る。
「で、我輩に何用か?まさか用もないのに来たのではあるまいな?」
貴様に割く時間等持ち合わせていない。直訳すればこうだ。
授業で判らない事があって……これは駄目。
先生に会いたくて……これはもっと駄目。
「ピアノの音が聞こえたもので…」
嘘を付くならいっそ真実を言った方が後々の追求に対して正しい答を返す事が出来る。
答えて、スネイプの眉間の皺が増えた。ああ…やはり怒られるのは回避出来ないのか。
「今弾いていた曲名を答えられれば、減点はしないでやろう」
え?
「どうした、判らないか?」
いつもと同じ皮肉な笑みを浮かべて彼が問う。
なんだか違う展開に停止してしまった思考を総動員して答を導き出す。
「え…っと……。フランスの…有名な作曲家で………ラヴェルの…眠れる美女のパヴァーヌ…」
だったと思います…。と小声で呟く。
「ふん、正解だ。マグルの知識もそうだが魔法薬学の授業もそれ位出来て欲しいものだな」
つまらぬ、と心底嫌そうに彼は呟いた。
「僕、この曲好きなんです…」
静かで、物悲しくて、でも凄く綺麗で…まるで、貴方のようだと。
「先生…もう一度弾いて頂けませんか?」
暇だからだ、と己に言い聞かせるように答えたあと、先生は僕のリクエストに答えてくれた。
END
back
……スネハリ?スネハリしてます?(汗)私的にはハリーのリクに答えてくれる辺がスネハリかなぁ…等とも
思ってはみてるんですが…。甘々を目指したつもりが…あら?くそう難しい、難しいぞ!スネハリーーっ!!
というかただ単にピアノを弾くスネイプが書いてみたかったと言えばそれまでなんですが。
試行錯誤で今はこれが精一杯…。我に文才をっ!
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