「ハリー!?どうした、顔が真っ赤だぞ!?まさか風邪でも引いたんでは…」
僕の額にかかる髪を払い除け、よりにもよってシリウスは自分の額をくっつけた。本当、よりにもよってこんな時に。
「シッ…シリウス!大丈夫だから!!」
慌てて僕は彼の手から逃れる。これ以上あのままでいられたら神経が全て焼き切れてしまうのではないかと思うくらい僕の頭はヒートアップしていた。
だって…僕が好きなのがシリウス!?そんなの無理にきまってるじゃないか!シリウスは僕の後見人で…歳も凄く離れてるし。それに…なにより僕らは同性だ。…絶対に、無理。
顔が熱くなったと思ったら、今度は何故か涙が出てきた。きっと僕の神経は焼き切れてしまったのだろう。感情がこんなに収集のつかないものだったなんて。
「ハリー?ど、どうしたんだ!?」
シリウスが慌てて僕の涙を拭う。
「ごめんなさい…ごめんなさい……」
壊れたレコードのように一つの言葉しかくり返さない僕の事をシリウスはそっと抱き締めてくれる。僕は流れる涙を見られたくなくて彼の胸に顔を埋めた。
「シ……ッリウス……僕…」
「何だ?言いたい事があるなら、言ってごらん」
優しくあやすように僕の背中を叩き、先を促す。僕はなんとか嗚咽を飲み込んで、彼の胸から顔を上げ向き合った。
そして、失恋が決まっている恋を確認するのだ。「僕は……僕が、好きなのは………シリウスなんだ…」
言った瞬間シリウスが目を見開く。ごめんさい…。迷惑にしかならないって判っているのに。気がついてしまった瞬間から苦しくて、心が張り裂けそうで。皆こんなに苦しい思いをしているのかな……。
「ハリー……大人を、からかうものではないよ」
「からかってなんかいない!」
報われない恋なんて、したくなかった。
「なら…本心だというのか?本当に…君は私を好き、だと……?」
シリウスの言葉が震えている。怒ってるんだ、僕があんな事を言うから。
怖くて、言葉に出来ないかわりに僕は頷く事で答を返した。
せめて今まで通りの関係を続けられれば良い。シリウスは大人だし。きっと明日には僕の今日の世迷い言を聞かなかった事にしてくれているだろう。あとは僕が心に残った傷を隠してしまえば良いだけ。それで、また今まで通りの日々をおくれる。「ハリー………」
シリウスの言葉の続きを聞くのが怖くて、固く目を閉じる。
「…なかったことには、出来ないぞ」
「え?」
僕は予想外の声に閉じていた目を開ける。と、同時にシリウスに息も出来ない程強く抱き締められた。
「…シ…シリウス?」
緩く彼の背に手を回すと僕を抱く力が少しだけ弱まる。
一体、何が起こっているのだろう?さっきシリウスは何と言った?なかった事には、出来ない?それって……「私も、君が……好きだ。……ハリー………」
耳もとで囁かれ、背中に電流が走ったような衝撃を受けた。
今、今なんていったの?僕はとうとう耳までおかしくなってしまったのだろうか?あんな…自分に都合の良い幻聴が聞こえるなんて。
「シリウス……もう一度、言って……」
「私は、ハリーを愛している」
聞き間違いじゃ、ないよね?
安堵感と喜びで涙が溢れてくる。今晩ですっかり僕の感情はおかしくなってしまったらしい。
「僕も、シリウスの事……愛してる……」そっと、キスが降ってくる。傷のある額に、濡れる瞼に、そして唇に。
眠れない夜は、まだ続きそうだ。
う…ど、どうですか…?甘く…なりました??
偽親子には恋愛感情をかませるか否かを今までずっと悩んでたんですが
結局恋愛モード(情欲)を入れる事にしました。
単に親馬鹿、っていうのもすーーごく好きなんですけどねvv